ガイド ![]() と、文献に残る都の遺跡。 調査により、この丈楼都の近くで雪輝都があったと思われる場所が発見された。 丈楼都の名前の由来は分からないが、 雪輝都も丈楼都もかなり祝福された意味合いの名前だったのだろうと言われている。 軽紹介 東本州へ飛んで行ってしまった雪輝都と違い、こちらは研究者達のキャンプしか無く、 ファナルカナタルの遊牧民達も遊牧の周回に入れていないため、寂れてみえる。 冒険者もこの周辺に出現するダンジョンを攻略する者や、研究者の護衛くらいがせいぜいだろう。 ただ、そんな研究者や冒険者たちに娯楽や嗜好品などを運べば、ちょっとしたお小遣い稼ぎになる。 研究者は給料を貰っても使う場所が無いので、どんどん買ってくれる。 売れないダンサーや芸人が時折やってきて自信と蓄えを得る所である。 妖精 ![]() ![]() この地に滞在していると、時折妖精のいたずらに遭う。 食べ物を盗まれたり、顔に落書きを書かれたりと他愛もない事が多いが、 妖精が何気なく危険物に触れて大爆発なんて事もあった。 今では刺激物や危険物は使用したらすぐに片づけると言う事が徹底されている。 ![]() ![]() 妖精は羽根で飛ぶことができるものの、 人間を小さくしたような容姿で身体能力もそれ相応。 そのため冒険者のような体躯の良い者が棒などで殴れば容易く死ぬ。 死ぬ時は光の粒になって散ってしまうのだが、一日もあれば再生する。 妖精を倒した所で何も得る物は無いので、見つけたら話し相手として楽しもう。 ![]() 陰気な妖精は無表情であまり声を出さない。じっと切り株などに腰掛けて黄昏ているだけだ。 このような妖精に興味を持ったとある冒険者が、陰気な妖精を見つけて隣に座り 焚火などをしながら、一晩付き合ってみた。 何の会話や進展が無いまま静かに時間だけが経過していったが、 食事の際、一人で食べるのもなんなので焚火で焼いた魚を差し出すと無表情に受け取り、ちびちびと食べ始めたそうだ。 愛らしく思えたので頭を撫でてやると最初キョトンとしたものの次第に眼を細め、そのまま寝てしまった。 朝になり眼を覚ました妖精に飲み物を差し出すと、 「借金は全て借金した者に有り、如何なる書類、約定、証言、血縁があっても他の者に移譲されない」 と、つぶやき、どこかへと飛んで行ってしまった。 物語的にはこのまま二度と会えないようなシーンであるが、翌日また何食わぬ顔で切り株に腰掛けていたそうだ。 その冒険者は時折見に行っては、その妖精に自分の冒険譚を聞かせたと言う。 仲間の冒険者は人形に話しかけてるようだと、からかったが、 「いや、あいつは時々ほほ笑む」と穏やかな顔で返されてしまい肩をすくめる事となる。 余談だがこの冒険者、引退するまで、いや引退した後も何故か借金を背負わなかったと言う。 借金になってしまうケースに何度も遭遇してるのに、その度に妙な幸運で切り抜けている。 自宅を購入した際に自宅と同額の宝くじが当たった時は仲間たちが拝みに来たそうだ。 ![]() 妖精イラスト:ニュア様 写真:ゆん様 |