悪魔召喚物語    メニューへ戻る
 帝國各地を巡り、日々魔法獣の研究に余念が無い謎の魔猫、悪魔召喚師様。
 年齢や正式な名前など、数々の事が秘密となっていが、
 その膨大な知識は常に周りを驚かせる。
 上級な悪魔なのか、はたまた……。
帝國史書係 セイチャル・マクファロス
 
 文/悪魔召喚師様


*1 −我輩の冒険とその軌跡@−*2 −我輩の冒険とその軌跡A−*3 −我輩の冒険とその軌跡B−
*1 −我輩の冒険とその軌跡@− ▲
 
 私の名前は悪魔召喚師。本名は他にあるのだが、職業柄いつしか人はこう呼ぶようになった。
 町の子供は私を指差し「ぁ。ねこたん」などとバカにするが、誰がなんと言おうと誰もが恐れる立派な召喚師である。
 
 私の仕事は「業魔殿」のヴィクトル殿に研究用の魔法獣を提供すること。皇帝の依頼もかねての一石二鳥というやつである。
 今日も魔法獣を求めに月彩村へと足を運ぶ。
 
 夜の月彩村は何と綺麗なことか。水の流れに写る月が私を照らしている。
 っと?!その時水面を何かの影が横切った?!
 魔法獣である。私はすぐに振返り応戦の構えをとる。
 全身を甲冑で覆った魔法獣は大剣を振りかざし怒声を放つ。
 
「人間フゼイガ…何用ダ…」
 
 振り下ろされる斬撃を紙一重で飛びかわす。
 私はすぐに態勢を整え言い放つ!!
 
「我輩は猫である。」
 
*2 −我輩の冒険とその軌跡A− ▲
 
 私の名は悪魔召喚師。町の子供は私を指差し「ねこたん」などとバカにするが、誰がなんと言おうとも立派な召喚師である。
 
 前回の戦いの反省から、私も魔法獣の力を借りるため業魔殿へと向かった。そこには魔法獣の研究に打ち込む者がいる。初めての魔法獣はやはり私に相応しく強大な力を持った魔神でも召喚していただこう。
「お主の素質だと…扱うには妖精族が限度であろう…」
 なるほど。私ぐらいの実力ともなると、そのような高等な魔法獣まで扱えてしまうのか。装置に描かれた魔方陣が怪しく光り回りだす。
「出でよ炎を司りし妖精…ジャックランタン…彼の者に汝の力を分け与えよ…」
 召喚プログラムが発動し、辺りは濃霧で満たされる。フフフ…私が強大な力を持った召喚師として世に恐れられる時がきたのだ…
 魔法獣が徐々にその姿を現していく。緑の屈強な鱗…深紅に宿る目…高く振りかざした得物…そしてゆっくりとその重厚な口を開く…
 
「我が名はJack o' lantern 。カボチャのオバケだぜっ!ヒーホー☆」
 
 (・∀・)カエレ!!
*3 −我輩の冒険とその軌跡B− ▲
 
 私の名前は悪魔召喚師。本名は他にあるのだが、職業柄いつしか人はこう呼ぶようになった。町の子供は私を指差し「ねこたん!」などとバカにするが、誰がなんと言おうとも立派な召喚師である。
 召喚師故に異界より呼び出した魔法獣と共に戦うのだが、他にも秘密の武器を持っている。
 
 −ソウルハッカーズ−
 
 魂を奪い吸い尽してしまうアイテムの総称である。私が所持しているのは短刀タイプの物であり、口に咥えて使用するには丁度よい大きさである。
 
 今日も獲物がやってきたようだ…。可哀想だがこのソウルハッカーズの餌食となってもらおう。
 私は木陰に身を潜め獲物が近づくのをジッと待つ。相手はまだ身の危険を感じていないようだ。ゆっくりと近づいてくる。間もなく交戦射程に入り、私は前足を踏み込み大きく飛び掛る!
 突然の奇襲に、眼下の相手は驚き大きく浮き足立った!毛並みのキュートなメス猫ちゃんのようである。
 
「そのハートもらったぜ!!」
 
 今日も後ろを付いてゆくー(≡∀≡)ハァハァ

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